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ヤル気のない部下をクビにして何が悪い 信頼される上司の必要性を感じる良書

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先日、外食の帰りに寄ったブックオフで見つけた、今の若い世代のサラリーマンが読むべき良書を見つけてしまいました。良書との出会いは、いつも偶然的です。


ブックオフをよく利用するのですが、10冊購入して良書だと感じるのは数冊とかでしょうか。中にはそれらしい言葉を並び立てたような書籍もあれば、人生観が変わるような鋭い内容が書かれている事もあります。


最初は、特に考えずに読み進めていたのですが、書かれている内容が今のダメ組織、企業を作っている原因を見事に指摘していました。


その書籍の名前は、「ヤル気のない部下をクビにして何が悪い」です。

 

ヤル気のない部下をクビにして何が悪い!!-誰も教えてくれなかった上司の本当の仕事101


著者は、株式会社ブリングアップCEO兼代表取締役の国吉 拡氏です。全国に1000社の経営支援実績があり、支援先の90%が増益を達成という素晴らしい実績を持たれています。


書籍の名前だけ見ると、 「やる気のない部下をクビにしろ」という内容に見えるかもしれませんが、実際は、上司が率先して動き、誰よりも汗をかき、やる気のない部下のモチベーションをあげるという、上司に向けての書籍になっています。


組織、会社をよくする為には、社員一人一人の日々の行動がとても重要になります。よく若手、新人サラリーマンには経営者の意識がないとか、主体性がないとか、自分で考えないとか、言われる事があります。


確かに、今の若手、新人サラリーマンの中には、以前の記事でかいたような自分に甘い社員というのも存在します。

 

私もいかのような性質をもった同僚や後輩にであった事があります。

・いつもさぼることだけ考えている
・上司の指示通りにさえ動けない
・言われた事、指示された事を放置している
・向上心がない
・返事が適当(真剣さを感じない)
・タメ語で先輩に話す
・自分はこういう人間だと決め込んでいる(自分を正そうとしない)
・愚痴や文句ばかりで行動しない
・遅刻、無断欠勤をする
・勝手な判断でトラブルを起こす
・仕事をやりたくないと平気で言う


挙げたらきりがありませんが、実際に、上記例のような後輩や同僚はいるのではないでしょうか。


私の経験上、ダメな部下、同僚を放置しておけば、時間が経過すればするほど、治療に時間がかかるようになります。なぜなら、ダメなりに業務を任せていると、それなりに仕事をするわけですから、いなくなったらいなくなったで困るようになるからです。


しかも、いざ行動に移したとしても、引き継ぎもろくにしないという事もあるかもしれません。


もし、「この社員は組織にとってマイナスになる!」と感じたら、すぐに行動するほうがよいと私自身は思っています。人には適材適所の仕事があります。モチベーションの高い人間であれば、時間をかけて育てれば、わずか数年で次々と仕事のレベルを上げていき、立派な社員に育っているということはよくあります。


片や、何年かけても成長しない社員もいます。


組織、会社はボランティアではありません。私個人の意見では、やる気のない人は、その能力に見合った仕事をすればいいと思っています。以前も、あるプロジェクトのプロジェクトマネージャーのスキルだけでなく、意識も低かった為、その指示で動いていたメンバーからクレームがあがり、結果、プロジェクトの途中でPMが変わるということがありました。


代わりのPMはスキルも高く、人格者であった為、状況が一変したのは言うまでもありません。


大きなプロジェクトに参加したことがあるならば、こういった状況を1度や2度は経験したことがあるのではないでしょうか。


企業や組織は、馴れ合いであってはなりません。社員もお互いに刺激し合い、自分や相手を育てあう関係を作り上げる必要があります。


その為、ダメな社員に対しては、ただ使えないから、”怒る”、”放置する”、”諦める”などの対処をするのではなく、ダメ社員だからこそ、真剣に向き合う必要があります。真剣に向き合っていっても変わりそうになければ、そこは企業や組織の為に、非常な決断も必要となるでしょう。


そして、ここまでの話は組織の部下や後輩の話になっていますが、この書籍に感銘したところは、上司の話にフォーカスされています。ダメな部下や後輩がいるように、ダメ上司も存在します。


組織において強い力をもっているのは、他でもない上司です。この上司がイケていないと、逆にどんなにいい部下がいても、成長がとまったり、そこからいなくなる事もあるでしょう。


ついついダメな部下や後輩に目が行きがちですが、実際は、上司自体に問題があることもあるので、上に立てば立つほど、視野を広げる必要があります。


「あなたは直近の部下のいい報告だけ聞いていませんか?現場の声を直接集めていますか?」


この書籍は、最近出会ったものの中で、突出していい内容だったので、ダンケネディの書籍と同様に、学びが色々とありました。

 

部下を動かすのは言葉ではなく姿勢が重要

仕事ができない、信頼性のない上司をもっている人なら実感すると思いますが、


「部下を言葉で動かそうとしているのか、姿勢で動かそうとしているのか」

書籍の中では、ある食肉加工小売業を営む会社が例えとして出されています。


その会社は当時、BSE問題で、経営の危機に陥った。その際に、2代目社長は、 国吉氏に相談し、守りから攻めに転じるようにアドバイスを受けます。


しかし、当時、攻めるような体制を持っておらず、営業未経験の若手に「頑張って売って来い!」と気合ばかりいれていました。しかし、会社が窮地に立たされたときこそ、言葉だけでは動かないと判断した国吉氏は、社長自ら、プロジェクトに入り、姿勢を見せる事をアドバイスしたとのこと。


結果、同社は新規の顧客を開拓し、今まで以上の売り上げ高、利益率をたたきだしたとあります。


私が仕事をしていく中で、部下が信頼を置いていない上司とは、言葉だけで自分は行動しないという事がよくあります。さらにレベルの低い上司は、上から指示された内容を自分で考える事もなく、自分なりの解釈を入れることなく、そのまま部下に指示を転送する人です。


そういった人は、部下の意見もないがしろにし、現場をまとめる力もありません。部下の信頼はなくなり、不満が溜まった段階で、部下は会社を去っていきます。


結果、そういった組織に残るのは、モチベーションが低い人、能力の引く人、自分を変える勇気のない人です。


「どうして会社(組織)には、いい人材がいないのだろうか?」と嘆く前に、実は、上司自体に問題があるという事にきづいているのでしょうか?という事です。

 

「言うは易く行うは難し」


大した苦労を知らない人間が上司になると、指示内容を理解しないまま、指示を出すことがよくあります。現場を知っているメンバーから言い返されるのはその為です。


口で指示するのは簡単です。しかし、実際に現場で手を動かす人は一番苦労をするのです。だからこそ、実際にリーダーが動き、その仕事に対する姿勢を見せる事が大事なのです。


仕事に対する姿勢が人を動かした瞬間

以前、ある大手企業に常駐している時に、とても情熱的な課長のAさんに出会いました。


私が知り合った当時、Aさんは、正直メンバーから好かれていませんでした。理由は、仕事に細かいからです。メンバーからすると、色々と指摘をされて、正直面倒だと考えたのでしょう。


飲むとその細かい指摘が、お酒のネタにされていました。


しかし、時間が経つにつれて、その人の仕事に対する情熱に感化されていきます。


ある日は、「体調が悪いから帰る」と午前中に言っていたのに、周りから色々と相談を受けている内に、時間をみたら22時を超えていたという事があります。仕事に熱中するあまり、体調が悪い事を忘れるくらい没頭していた、もしくは、辛いながらも我慢して対応していたのでしょう。


他にも、どんなに深酒しても、誰よりも会社に早く着いていました。ある日、理由を聞いたら、こんな事を言っていました。「課長である自分が最初に来るのは当たり前の事だよ。」


上司たる人が、率先して組織を導くと、組織全体が活性化していきます。逆にダメ上司が部下を放置しているような組織だと、各々が好きなように動き、統一性は一切ない組織になります。


組織がバラバラだと感じている場合、まずは影響力のある上司や先輩が動くべきなのです。


まさか、自分ができない事を、部下に押し付けていないでしょうか?


でも、実際に、自分たちができない事を、有能な部下に期待するダメ上司を見てきました。そんな逆転現象を出している部署は、最終的に不幸な状態になる可能性があります。


上司だからこそ、まずは、自分が行動で示すという事をしなければなりません。

 

上にヘコヘコして部下に厳しい上司は信頼されない

仕事において上司に求められるものは大きいと思います。


私が見てきた職場でも、自分の仕事さえしとけばいいと思っている人は、部下に信頼されません。そして、部下に信頼されない上司の部署は、いずれ崩壊します。


なぜなら、部下が優秀であればあるほど、上司の器を見抜き、別の居場所を求めるようになるからです。

 

上にゴマをする上司ほど自分に甘く、部下に冷たい


書籍の中で、国吉氏は、”「上司の理想」とは、ある意味で、「才と徳」を兼ね備えた人物ではないかと思う。”とあります。


また、中小企業では、「できる人」よりも「年功のある人」が役職に就くケースが多く、大手企業の場合は、ゴマすりだけで上にのし上がってきた人とか、「金魚のフン」のように役員の後ばかりついて回るような人など、「才なくして徳もない」というダメ上司が本当にいると書かれており、実際の経験から両方を兼ね備えた上司が少ないという事も感じます。


実際に、私も経験上、両方を兼ね備えた人は10人に1人いればいい方ではないかと思います。


基本的には、優秀な上司には、能力が高い人、もしくは仁徳の高い人のどちらかに偏る傾向がある気がします。


私が最初に勤めた派遣会社では、社員の平均年齢も若かった為、必然的に30前後で部長の肩書を持つ中途半端な役職をもった上司を量産していました。


私の上司に当たる部長も、上にはヘコヘコし、部下には偉そうにするという動きをしていたので、部下の離職率も高く、彼を尊敬している人はいませんでした。


当時、私もIT業界に入って一年ちょっとくらいの状態で、彼の下で働く事になりました。ある日、特に詳細な説明もなく、このエクセルデータを顧客にメールしておいてと言われて、何も考えずに送付したところ、顧客に見せたくない見積もりの内訳が書かれているシートがあり、情報事故扱いになりました。


本来、上司は「~のシートを削除してメールして」と言うべきを、忙しさのあまり、伝え忘れて起きたにも関わらず、私の確認ミスという報告をして、自らの非を私に押し付けました。結果、私は社内の関係する人に、代理で謝る事になりました。


さらに、追い打ちをかけたのは、彼が私に「今回のようなミスは新人の頃は起こしてしまうものだから、以後気を付けるように。」と言ってきました。


そこから、私はこの上司にはついていけないと心に決め、下についてから1年くらいで部署移動する事に成功しました。ここは、戦略を持って、色々と動いた結果、成功したのですが、あのまま彼の下で働いていたら、今頃どうなっていたかとゾッとします。


私の年代であれば、プロジェクトのチームをまとめると言った役割を与えられる事が多く、自分の振る舞いに気を付けるようにしています。そして、過去のなってはいけない上司のような態度はしないように心がけています。


なぜなら、当時、彼らと、「とてもでないが一緒に仕事をしたくない!」と強く思ったのと同様に、同じような動きをしていたら、信頼されない上司になってしまいます。人間性のできていない人は、ダメ上司に従い、自分自身もダメ上司になる事があります。


会社において、はっきりとダメなところをダメというのは、はっきり言って難しいです。場合によっては、KYと捉えられる可能性もあります。しかし、私の考えでは、ダメなものを知っておきながら、放置しているのは、組織のダメな部分に愚痴や文句を言う資格はないと思っています。


これは、いじめの現場を見て、自分もいじめられたくないから、見なかった事にするのといっしょです。


立派な上司というものは、そういった状況で、おかしい事はおかしいとはっきりと言える人物です。つまり、自分よりさらに上の発言に矛盾があったら、はっきりと意見できる人です。そういった人を煙たがるような組織は、レベルの低い人の集まりだと私は感じます。


チームは上であれ、下であれ、お互いのいいところを活かしあい、助け合うからこそ最高のプレーができると確信しているからです。

 

部下から信頼される為にはブレない考え方が必要

このブログでもよく”哲学”という言葉を書きますが、投資家であれ、企業家であれ、成功した人の共通点として、己の哲学を持っているという事があります。


哲学と言うと、難しく感じますが、要は「自分の考え方を持っている人」です。


残念ながら、最近の30代はこの哲学をもっている人をあまり見たことがありません。仕事はそれなりにこなすのですが、部下や後輩に人生の先輩として教える事はしない。


その為、部下や後輩との関係が希薄になっている気がします。


私の人生を変えてくれたキーマンは、まだまだ未熟な若造に、人生論を語ってくれたものです。


当時の私は、少しでも技術や考え方を盗もうと、飲みに誘ったり、仕事でも色々と質問したものです。


しかし、今の若い人も同様に、上司から学ぶと言う事がなくなっている為か、自ら上司に声をかけたり、学びを得ようとする姿勢がなくなっているのではと感じる事があります。


先日もびっくりしたのですが、あるプロジェクトの一番若いメンバーが、一緒に仕事をしている人に溜め口で話していました。さらに、その言い方に注意されたときに、こんな事を発言したのです。

ゆとり世代なんで!」


正直、こんな社員が世の中で当たり前のように仕事をしている事にびっくりしました。これまで、割と厳しい環境で仕事をしてきたので、こんな態度で仕事をしている人は初めてでした。


私が尊敬するエンジニアの一人が言われていた事ですが、「昔はもっと厳しかったよ。」と教えてくれました。ともすれば、こういった姿勢で仕事をしている社員ができている事自体、ダメな社員に叱れる上司や先輩が減っているのではと感じます。


「ブレない考え方」が部下の心を魅了する

この言葉は、組織を牽引していくリーダーが読むべき書籍「ヤル気のない部下をクビにして何が悪い」にかかれているのですが、


部下の信頼を得る為には、「ブレない考え方」が絶対に必要です。


書籍の中でも、言動が決してブレない、自分の芯を持った上司は、社長であろうが、専務、営業本部長であろうが、「おっしゃる事はその通りです。しかし、こういうこともあり得るのではないでしょうか」と上に対して言葉を配慮しつつも、言うべきことをきちんと言える事が共通点とあります。


そして、例えとして会議での一コマが描かれています。


自分なりの信念や「思い」を持つ人でも、会議のときには上役の「イエスマン」に豹変し、普段部下の前とは逆の発言をしてしまう事があります。そして、会議が終ると、「会議の場ではああ言ったが、自分にはそんなつもりはなかった」と発言する。


私もこんな上司に何度も出会った事があります。書籍内でも書かれていますが、現場を知らない管理職は、あれやこれやと的外れな戦略で、指示を出してくることがよくあります。ダメ上司は、そのまま話を部下に転送する人です。


本来、現場と上役との間で、フィルターの役割を持たなければならない人が、上から言われた事をそのまま指示を出してしまうと、現場の状況と差異があれば、間違いなく部下から意見が出てくるでしょう。


そうして、こういった対応を繰り返していくうちに、部下は「この上司はダメだ・・・」と心の底から感じるようになります。そうなると、モチベーションの高い部下ほど、迅速に組織や会社から立ち去っていくでしょう。


ブレない上司は意見をコロコロ変えない

自分の芯を持っていない上司は、状況に応じて意見をコロコロ変えます。


ブレる上司の場合、「今日、言っていた内容は、先日と真逆」という事はよくあります。他にもそういった上司は、決断力がないので、指示内容が曖昧だったりします。


部下も曖昧な指示で仕事を始めなければならない為、よくわからないまま仕事をはじめます。途中で上司のチェックがはいった時に、「なんかダメだな~、もうちょと見栄えをよくしてくれない?」と曖昧な意見をぶつけてきて、「結局どこが悪いのか全く分からん!」という経験をしたことがあるのではないでしょうか。


私は、上司が曖昧な指示をしてきたら、より具体的に話すように促します。場合によっては、図(イメージ)にしてくれとお願いします。


実際に、図にすると、イメージが固まっていない事がよくあります。上司として大切なのは、自分自身が適当なのに、部下に高いレベルを要求するのは間違っています。少なからず、自分の中で答えを出した上で、指示を出さないと、いざイメージと違ったものがあがってきても、部下に対して明確な指摘が出来ません。


ブレない上司とは、自分に芯を持ち、常に部下に信頼される思慮深さを持っていなければなりません。


自分が3流なのに、部下に1流を求めるのは、ただの矛盾でしかありません。

 

ただの冷たい上司を卒業する為に必要なのは愛情

最近、職場で感じる事の一つが、叱る事ができない上司をよく見ます。特に、仲良子よしで仕事している職場では、その状態をよく見ます。


そう、お互いのテリトリーを意識して、言いたいことも言わず、馴れ合いで仕事をする現場です。こういった現場では、残念ながら組織の成長は望めません。


また、最近は企業においてパワハラが問題視されていて、言葉の使い方や注意の仕方に気を付けるあまり、さらに叱る事ができくなっている上司が増えている気がします。


書籍「ヤル気のない部下をクビにして何が悪い」の中でも、同様の事が書かれて、”今上司に「厳しさ」が欠けている~”という一節があります。


この書籍が出版されたのは2007年。つまり、約5年前に同様の意識を持たれていたという事は、さらに悪化しているのではと危惧する部分もあります。


今後は少子高齢化の影響で人材不足は悪化する

私が働いている職場では、常に人材不足と言われています。職場に限らず、仕事の関係で出会う方々も、同様の意見のようです。


今年、ブラック企業と評されたワタミ、荷重労働で問題になったすき屋など、人材不足から売り上げ減少した企業がありますが、今後は、評判の悪い企業だけでなく、日本全体で人材は不足していく可能性があります。


その理由は、少子高齢化です。


日本の企業はアルバイトでもっている企業もたくさんあります。少子化により、進学する人が減れば、それだけアルバイトで働く人口も減り、企業はさらに人材不足になるでしょう。


そして、人材不足は、より部下や後輩を甘やかせる環境をつくるのではと危惧されます。


なぜなら、叱る事により会社を辞めてしまうと考えてしまうからです。企業が成長していく為には、社員一人一人が高い意識を持って仕事に励む必要があります。


その為には上司は、ダメな部下に対して毅然とした態度で、叱る勇気を持つ必要があります。さもなければ、甘やかされて育てられた新人は、どこにいっても使えない人間になってしまう事もあるからです。


私の経験上、過去に叱ってくれた人こそが自分を育ててくれたと痛感しています。逆に、叱るのではなく、自分の感情や能力不足などで、怒ってくる人からは、学ぶことは何もありませんでした。


厳しさに愛情が伴っていないから、「冷たい上司」と思われる

書籍にも書かれていますが、厳しくできない上司の心理として、「厳しい上司は煙たがられる」とか、「厳しくすると、冷たい上司だと思われる」などの嫌われるという一種の不安があるのだろうとあります。


厳しさばかりの人は、部下や後輩から避けられるのは間違いありません。しかしながら、「この部下に育って欲しい」という上司の強い気持ちが加わると、「厳しさ」自体が一つの愛情表現になるとあります。


当時、私が最初の派遣会社に入社した時に、恐いと評判のある部長がいました。周りがあまりに噂するもので、誰も近寄ろうとしません。


しかし、その人をずっと眺めているとある事に気が付きました。それは、その部長が叱っているのは、育って欲しいと願ってる部下だったのです。


実際、私もその人によくしてもらい、色々と怒られながらもシステムエンジニアとしてのキャリアパスを描く事ができました。その人がいなければ、今の私はないと言っても過言ではありません。


人が成長する段階では、必ずダメな自分をきつく叱ってくれるキーマンの存在があります。


逆に、30代になっても自分の主張ばかりの人や、部下や後輩のケアがまともにできない人は、そういった上司に巡り合ってこなかったのだと思います。


そして、極論を言えば、そういった人間的に成長せずに30代を超えた人というのは、そういった上司の育てたい部下にエントリーしていなかったのではとも思います。


人は何歳になっても変われるというのが持論ですが、ただ、多くの人は強い精神を持っていないので、変わらない人が多いです。だから、若いうちに、自分の人生を変えてくれるような先輩、上司にであったら、自ら近づく事をおすすめします。


そもそも、自分から動かずに、育ててもらおうなんて考えている人は、大成する見込みは少ないでしょう。


人生は有限ですから、今日変わろうと思わなければ、気付いたらこんな年になっていたという事はよくあります。自分を変えたいと思っている人は、明日からでもすぐに行動に移すことをお勧めします!

 

成長しない部下の原因は上司や組織体制にある

組織においてよく聞かれる悩みの一つが”部下の成長”についてです。


人を育てるという事は、決して簡単な事ではありません。それが、今は会社の決めた教育プランなどで形だけのガイドラインによる教育をしている企業があります。


例えば、新人教育プランとして、入社後、数週間のカリキュラムを組んで、教育をしていきます。しかし、それが終ると教育は完了したと放置される事が多い。


確かに、業界未経験の人や、経験の少ない人は、そういったカリキュラムで業務のイメージはわきやすいかもしれません。しかし、本当の意味での成長は、たった数週間のカリキュラムでは実現不可能です。


ほんとうの意味で部下を成長させる為には、上司や先輩が部下の状態を、逐一チェックし、成長に必要なミッションを与えていく必要があります。


私はこれまで派遣会社に勤めていますが、派遣会社の場合、この成長を勘違いしている事が多々あります。派遣会社においては、顧客によって成長させてもらう事が多いです。


実際に、私も常駐先のお客様によって、仕事の仕方から人生の考え方まで教わりました。むしろ、社内で勉強になったという事はほとんどありません。しかし、派遣会社はそうやって成長した社員を、あたかも自分たちが成長させたという錯覚に陥る事があります。


私の持論ですが、派遣会社が優れた社員を持っているという事は、職場環境、優れた上司や先輩のいる顧客を持っているという事に等しいと思っています。


その為、優れた企業を顧客と持つ派遣会社は、内勤の社員のレベルが低く、常駐している社員はレベルが高いという事は往々としてあります。

 

「成長」とは部下一人ひとりの育成プランが具体化してこそ実現できる

どんな組織においても、部下の成長を考えていない上司はいないと思います。※いたら上司失格ですが、、、


書籍の中に、部下の成長とは愛情という事に尽きるとあります。そして、上司は、部下にの成長というものを具体的に脳裏にイメージできているかどうかが大事とあります。


成長しない部下を持つ、多くの上司の場合、「なんとか部下に育って欲しい」「部下が中々成長しない」という気持ちと裏腹に、部下にとって「いったい何が成長なのか」という、自分なりの明確な「ものさし」を持っていなければならないとあります。


また、上司が部下への「成長イメージ」を描けていなければ、日ごろの指示が曖昧になるとあります。書籍に書かれている上司が部下に対して行うべき指示とは、、、

①具体的でなければならない
②上司と部下が、互いに納得し確認できるものでなければならない
③期限を切って行うべきである


そして、部下への成長をあえて定義した場合、

・昨日より今日のほうがよくなっている。つまり進歩がみられていること
・以前と同じような失敗を繰り返さないこと
・言われた事が完璧にできるようになること


どうですか?中々成長しない部下や後輩を持つ、上司や先輩は耳が痛いのではないでしょうか。


自分は違う!と思っている人は、自分自身を客観視できていないという人もいるでしょう。多くの傲慢な上司や先輩は、自分自身を過信しています。


私が最初の派遣会社で出会った上司も、あたかも私の成長を”自分が育てた”と言いまわっていましたが、私は彼から学んだと思った事はありません。もちろん、業務を遂行する上でのスキルは身に着けましたが、人間性において学ぶ事はなく、むしろ反面教師にしていました。


上記の部下を育てる為の指示や定義も、上司がしっかりとしていなければ、意味がありません。


もし、上司や先輩自体のスキルや考え方ができていなければ、部下に対して正しい指示や、適切なミッションを与えるのは難しいでしょう。さらに、部下の指針となるような発言や行動ができない為、部下の成長は、個々のレベルに依存してしまう結果になります。


私の考える部下の成長とは、上司の成長と部下の成長は表裏一体であるという事です。


また、本当に能力の高い部下や後輩は、だまっていても成長します。そして、そういった部下を運よくもった上司は、決して自分が育てたなどと勘違いしてはならず、また、優秀な部下は、そうでない上司や組織にいるのであれば、いずれいなくなると考えておいた方が無難です。


形だけの教育ではなく、上司自信が愛情を持って真剣に日々、部下の事を考え抜き、道を指し示す事ことこそが上司の役割です。その為には、まずは自分自身も常に成長し続ける必要がある事をお忘れなく。


成長とは、部下と上司が共に前に進んでいく事で、部下だけ成長すればいいという事ではありませんので!

 

仲良こよしの組織は周りとの衝突を嫌う

 

私の経験上、仕事ができるようになるには、ライバルの存在、尊敬できる先輩、上司の存在が不可欠です。


私も常にそうあろうと努力していますが、後輩にとって目指すべき存在になれなければ、先輩としての存在価値はないでしょう。


私はIT業界に入って、5人の同期がいました。その同期は元情シスの人、居酒屋アルバイトの人、ホテルマンなど様々でした。当時、今よりもIT業界に対しての展望は明るく、頑張れば稼げると思っていて、一刻も早くキャリアアップしようと必死でした。


当時、私も含めてみんな同じ寮に住んでいました。そして、資格をとればより上位の仕事に就けると聞き、 仕事が終ったら毎日寝るまで資格(CCNA)の勉強、そして土日も勉強していました。


そして、寮の一階には、共通の食堂があり、食事とお風呂が終った人から、食堂の机で資格を勉強していました。最初は、少なかった人数が、最終的には全員が食堂に集まるようになりました。そして、誰が一番早く資格をとれるかという競争が始まったのです。


結果、一番起きている人は朝の3時まで起きている状態になり、IT業界未経験ながら、私は2か月後にはCCNA、その2か月後にはLPIC Level1、その一か月後には、LPIC Level2、その半年後にはCCNPを取得する事ができました。


当時、ライバルがいなければ、確実に怠けていたと思いますが、競争する相手がいれば、自然と頑張れるものです。その後、残念ながら、業務内容がバラバラになり、それぞれ違う道を歩いていきます。


自分のダメな部分を叱ってくれる先輩、上司の存在

自分を成長してくれたのは、ライバルの存在だけではなく、自分を叱ってくれた先輩、上司の存在でした。


私は昔から熱い奴だと言われていて、おかしいと思った事ははっきりと言っていました。そんなキャラクターが目につくのか、私はいい上司、先輩に恵まれてきたと思います。


そうして、そういった上司や先輩は、私のダメな部分を的確にしてきしてくれて、大きな成長ができたこともありますが、そういった存在がいない組織においても、過去の彼らが与えてくれた激励を思い出し、つらい状況も乗り越える事ができました。


ある私が尊敬するある会社の役員の方がこんな言葉をくれました。

「もしこれから判断に困る事があれば、君が私ならどうのように判断するか考えればいい」


その後も、数々の出会った人生の先輩方の言葉を一つ一つ自分の心に刻み込み、大変な状況になれば、それを思い出すようにしています。


部下との摩擦を恐れているようでは、リーダーシップは発揮できない

ここずっと、書籍内の感銘した内容を書かせてもらっているサラリーマンが読むべき書籍「ヤル気のない部下をクビにして何が悪い」の中には、「真のリーダーシップ」において必要な事が書かれています。


それは、上司、先輩は部下との摩擦を恐れてはならないという事です。


書籍によると、これはリーダーと言う役職、地位にある人にとっての「永遠のテーマ」だという。つまり、常に考えなければいけない内容だという事です。


ただ、摩擦を恐れてはならないというのは、きちんとリーダーとして確固たる考えを持ち、部下にその考えを伝える事ができる人です。それは、立場を利用した命令であってはなりません。部下に納得させる説得力を持ち合わせていないと、部下は”この上司はいつもズレている”と思われ、徐々に信頼を失いかねません。


書籍内に、上司が、部下をその気にさせる「真のリーダーシップ」を磨く為の条件があります。

①部署で決めた事を上司自ら実践すること
②上司自信が結果を出すこと
③上司の説明が論理的かつ具体的であること
④上司の考え方がまっすぐで、本質をついていること


そして、上司が部下に信頼される為には、普段からなるべく密なコミュニケーションをとる必要があることは言うまでもありません。


たまに出てきて、都合のいい事だけいう上司なんて信用されません。しかしながら、今の組織にはそんな都合のいい時だけ上司顔する上が増えているのではないでしょうか。


先日も、ある上司に部下が電話で叱られていました。理由は、上司に相談もなく、顧客とある仕事の話を進めていたからです。「本来の筋道を無視した!」とその上司は怒鳴っていましたが、それは普段からコミュニケーションをしっかり取っていなかったから、「どうせ動かないんだろう」と部下が進んで行動してしまった事が問題になったようです。


部下と信頼できる関係を身に着けたいなら、先に挙げた4つの条件を実践する事です。部下が本当に上司を信用していたら、まず、上司に必ず相談するでしょう。


考えてほしいのは、都合のいい時だけ話をして欲しかったとか、相談して欲しかったというのは、上司のエゴです。本当に、密な報告を求めるのであれば、普段から部下と信頼関係を築く為の努力が必要になります。


部下と普段から話をしないのに、ちょっとしたトークで信頼させられるような魔法の呪文はないのですから。。。

 

成長する気がない部下に見切りをつける勇気

業は利益を上げ続けなければ倒産していまう。だから、経営者のトップは存続をかけて死に物狂いで会社の事を考えています。


しかし、残念ながら会社の社員である私たちは、それほどの決意もなく仕事をしている人が多いです。恐らく上の指示に従い、自分の居心地のいい組織作りを目指しているのではないでしょうか。


私の周りの結果を出している社員とそうでない社員の行動、発言は全く違います。しかしながら、会社のシステム的な評価制度によって、平等という名のもとに両者の給与による違いはあまりなかったりします。


【結果を出している社員の特徴】
・常に効率を考えて仕事をしている
・部下、後輩、同僚が困っていたら声をかける
・常に自分が一番努力をし続ける意識を持つ
・自分の時間よりも仕事を優先する
・自分自身の能力はまだ未熟だと思っている
・コミュニケーションの重要性を理解している
・問題を放置しておかない
・自分の意見をしっかりと持っている


逆に結果を出していない社員の特徴は、、


【結果を出していない社員の特徴】
・自己主張が強い
・メンバーよりも自分の意見を優先する
・メンバーとのコミュニケーションを軽視する
・どんなに仕事が忙しくても自分の休みはしっかりととる
・問題点を分かっていながら放置する
・愚痴や文句ばかりで行動しない
・自分の過ちを指摘されても認めない


私がこれまで一緒に仕事をしたくないと思った同僚は、上記の「結果を出していない社員」の特徴を持った人です。


以前、あるプロジェクトがあまりに忙しくて、徹夜や土日も対応するような状況になった事があります。ちょうど時期は夏だったのですが、メンバーが忙しくて猫の手も借りたい状態の時に、平気で夏休みをとった人がいます。


何も夏休みをとるなとは言いません。しかし、一緒にプロジェクトをやっているメンバーの負荷が増える事が分かっていて平気で休みをとれるような人は、信頼できません。


そういった人は、つらい時は逃げ出し、ミスをしたら自分より弱い人に責任を押し付ける事を平気でやる場合があります。


しかし、残念ながら、そういった人こそ、自分が間違っていると考えないから性質が悪いのです。。。


そして上司は部下がこれから成長するか、そうでないかを見極め、適材適所の仕事を与えなければなりません。


仮に、誤ってやる気がない部下や自分に実力があると勘違いしている部下に役職を与えると、組織に大きな痛手をこうむる事になります。


そういった事が起きる前に、上司や先輩はリーダーとはどうあるべきかを考える必要があります。


入社三年で育たない人間はやがて戦力外になる

書籍の中で、営業系社員は入社3年間、技術系社員なら入社5年間を一つの目途として、新人育成を進めていくことが大事だとあります。


そして、「新人に厳しくすると、すぐに辞めてしまう」という気遣いは不要で、ゆっくりと新人を育てようとするのは、本人の為を考えても大きなマイナスだとあります。


さらに書籍の中には、入社後、1か月で新人同士の間に生じた実力差は、3か月間死に物狂いで頑張らなければ取り返さえないとあります。これは、期間が経過すればするほど、差が広がり、その実力差を詰めるのはさらに難しくなるとあります。


私はこの考え方に強く賛同します。


なぜなら、私はこのIT業界に入ったのが20代後半でした。だからこそ、若い同僚に負けないように必死で資格の勉強、仕事を続けてきました。


結果、同僚4人が運用の仕事をしている時に、私は大手企業の情報システム部に常駐し、認証システムの入れ替えに成功する事になります。


その間、本音を言えば、つらい事だらけでした。精神的に、どうしようもなく参った時もあります。本当につらい時は、”死”という言葉すらイメージた事があります。


だからこそ、今の自分がなるのだと思います。だからこそ、自分の信念を曲げずに、意見を言い続ける事ができるのだと思います。


人生は短期決戦です。気づけばすぐに中年のオジサンです。そして気づけば、定年という事もあるでしょう。


一番人生に体という武器を使える時に、使わないで、いつ使うのでしょう。そして、人生は今もカウントダウンが始まっていると気づけば、適当に生きている時間はありません。


それを若い社員に気づかせる事ができれば、書籍に書かれている通り、一年たてば、信じられないほど大きな差が生まれてくるはずです。


それを気づかせてあげられるのは、人生の先を進んでいる上司や先輩だと私は思います。