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肉親の孤独死から考える身近にある遺品整理の負担

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昨日、地元の警察署から突然、連絡があり、何かと思ったら肉親の孤独死の連絡がありました。

 

警察から連絡があったのは、肉親が生活保護を受けていて、役所から連絡をしていたが連絡がない為、警察に連絡があり、大家さんと一緒に入って気づいたそうです。

 

状態としては、腐敗がひどく、本来は身元確認をして欲しいところだが、見ないほうがいいでしょうとのこと。あまりに突然の内容で衝撃を受けました。何しろ、自分は生前、元気な姿しか知らない訳で、「腐敗がひどくて見れない状態」という言葉がピンときませんでした。

 

そして、警察は事件性がないかを確認する為に、家族構成や最近の様子などを色々と聞いてきました。

 

警察は、このまま遺体を引き取ることもできるし、こちらが引き取ることもできるとのこと。ただし、私が身元確認をしないので、警察側でDNA鑑定などをする必要があるとのことでした。

 

こういった話は、一生のうちに何度もあることではないので、正直、最初は戸惑いました。まさか、自分の身内で孤独死があるなんて。よく芸能人などで孤独死していたというニュースが流れることがあり、今でも覚えているのが自宅マンションで孤独死した飯島愛さんですね。

 

孤独死って聞くと、これまでイメージができていませんでしたが、今回の件で色々と調べていると、夏場などはわずか数日で遺体の腐敗が始まるようです。一週間も経つと、顔の原型をとどめていないなんて書かれていることもありました。

 

そう考えると、よくニュースで人が亡くなったという事件が流れていますが、それを探している警察の人達ってすごい大変な仕事をしてもらっているんだなと痛感させられました。

 

人の死を対面するだけでも大変なのに、変わり果てた姿を仕事といいながらも、目の前にしなければならないなんて、本当に辛い大変な仕事だと思いました。

 

普段、警察にはあまりお世話になっていないので、感謝する事がなかったですが、こういった時に改めて警察の存在を有難いと感じました。少なくとも、今回、警察が動いてくれなかったら、まだ発見が遅れたかもしれません。

 

そして、今回の件で分かった事ですが、誰でも孤独死の可能性があるし、今後、さらにその数は増えていくかもしれないという事です。

 

まず、日本は少子高齢化が進んでいます。地方は空き家問題もあります。地方は高齢者がさらに高齢になっていき、さらに、身寄りがない場合は、孤独死の可能性は抜群にあがっていくでしょう。

 

今回、身内に関しては同じ地元に身内がいたのですが、ここ数年連絡をとっておらず、コミュニケーション不足が問題だったと思います。ただ、元家族であったり、離婚したりすると、実親であっても、連絡を取らないなんてこともあるかもしれません。

 

そして、その親も高齢になれば、突然、警察や大家さんなどから孤独死の連絡が来る可能性があるのです。

 

ちなみに、以下のレポートには孤独死に関する様々な情報が書かれています。

http://www.shougakutanki.jp/general/info/2015/news20160310.pdf

 

 

この資料は色々と参考になる情報が多いのですが、レポートによると、孤独死の平均年齢は約60歳だそうです。また、男性が圧倒的に多いということ。これは、男性の方が、人とかかわる事が少ないからだと考えられます。

 

孤独死者の平均年齢は男性 59.7 歳、女性 57.8 歳。平均寿命より男性で 20 歳、女性で 29 歳若くして亡くなっており、孤独死の深刻な問題性が浮き彫りになっている。
孤独死者は 男:女=8:2 と男性が多い。(賃貸住宅での単身者 1000 万人の男女比 6:4)

②男女とも 60 歳代が最も多いが、女性については 30~40 歳代の合計孤独死は 60 歳代に匹敵するもう一つのヤマ。その一因に 20~30 歳代の女性の自殺がある。

 

 

また、孤独死の原因には、病死等以外にも、若い人の自殺なども理由となっているようです。


そして、孤独死の要因となっている周りとのコミュニケーション不足。ある日突然、病気になって倒れても、普段から連絡を取っていなければ誰にも気づかれません。そのまま死んでしまうこともあると思います。連絡を密にとっていれば助かる命もあるかもしれません。

孤独死の問題のひとつである「誰にもみとられずに亡くなったままに放置されている」につい
ては、近親者・近所とのコミュニケーションを大切にする日常の対応の差が大きい。
対応と結果に男女格差大。
ⅰ)発見までの日数
男性 23 日、女性 7 日 平均 20 日



また、男性が発見までに23日かかるとあるのも、コミュニケーションが不足している事実を表していると思います。

 

 

そして、高齢者の孤独死は増加傾向であり、2014年は23区内だけで、2,885 人が孤独死で死亡したとあります。

 


また、同レポートでは、地域別もデータも出していて、東京での孤独死の割合が25.9%とあるので、2885人は全体の約25%ということが分かります。つまり、この4倍の数字が、全国の孤独死の人数になる計算になります。つまり、約11000人 が全国で毎年孤独死している計算になります。

 

私たちは生を受けてから死ぬことは既に決まっていますし、誰も逃げることはできません。ただ、今回、身内が孤独死をしたことで分かった事は、孤独死は家族や周りに大きな負担になることがあります。

 

孤独死をするという事は、色んな状況があると思います。普段は連絡をとっているんだけど、たまたま忙しくて連絡がとれなかった。はたまた、普段から全然、連絡を取っていなかったとか。

 

人によっては親が生きているのか、死んでいるのかも分からないという人もいるかもしれません。しかし、そういった状況はやはりよくないと思います。じゃあ、住まいが離れている場合はどうしたらいいのか?

 

毎日、こまめに連絡を入れる訳にもいかないと思います。特に自分の家庭がある場合は、自分の事で精いっぱいになる可能性があります。そう考えると、やはり、高齢者が一人で住む場合は、何かしらの仕組みを行政なども含めて作り上げる必要があるのではないかと思います。

 

まさか身内で孤独死になる人がいるなんて想像もしなかったので、今はとにかく、その対応をしなければならないのですが、これは誰にでも起こりうる身近な問題なんです。最近、両親に会っていない、連絡していないという方は、こまめに連絡をしてみるのも一つかもしれません。

 

そして、最後に。

 

タイトルにもありますが、孤独死の遺品整理はとても大変なことだと思います。例えば、以前、知人の方ががんで亡くなる際には、周りに看取ってくれたひとがたくさんいました。がんであった為、病気でなくなりました。

 

だから、遺品整理はその後、ゆっくりと行えたそうです。しかし、孤独死は違います。家に残ったものに死臭がつきます。果たして、それを自宅に持ち帰られるでしょうか。両親の死臭と考えただけでも、とても辛くなると思います。遺品整理はこれからになると思いますが、まだ、気持ちの整理もできていません。

 

ちなみに、孤独死となった場合、通常のクリーニングでは対応できないので、特殊清掃をしなければなりません。この価格相場が、ネットで調べるとまちまちですが、5万円~50万円とか、200万円以上かかったとか色々とあります。

 

これだけのお金を用意するのは簡単ではありませんし、肉親が見つからなかった場合は、大家さんが負担するそうです。大家さんは事故物件を持つことになるし、部屋をきれいにした後も、入居者がなかなか入らないというリスクもあるわけです。

 

まずは葬式になりますが、その後、遺品整理になります。まずは、残った家族でそこも含めて話をするつもりですが、孤独死は残された家族の大きな負担になることもあります。

 

人の死の話をするのは好きではありませんが、その後に訪れる現実的な負担については、考えておいた方がいいと思います。。。

孤独死のリアル (講談社現代新書)